Over 10 years we help companies reach their financial and branding goals. Engitech is a values-driven technology agency dedicated.

Gallery

Contacts

411 University St, Seattle, USA

engitech@oceanthemes.net

+1 -800-456-478-23

見たい情報をすぐに見られる環境へ
株式会社アダストリア様の「セルフBI」プロジェクト

ファッションのワクワクを、未来まで。

「Play fashion!」をミッションに掲げ、30を超えるブランドを展開している株式会社アダストリア様。企画・生産・物流から販売まで一貫した仕組みで世界中のお客様にファッションをお届けしています。国内外で1,400を超える店舗を運営し、公式Webストア「.st(ドットエスティ)」の会員は1,300万人超え、さらにマルチカテゴリー戦略として生活雑貨から飲食事業まで手掛けています。今回は株式会社アダストリア様DX戦略部でデータ戦略のシニアマネージャーを務めていらっしゃる甲斐裕樹様にお話を伺いました。

お話を伺った方
  • DX戦略部
    シニアマネージャー
    甲斐裕樹様
インタビューワー(SIプロジェクトメンバー)
  • クラウドインテグレーション事業部
    渕橋未夢
  • クラウドインテグレーション事業部
    渡邉駿
  • クラウドインテグレーション事業部
    榊原小梅

Tableau導入の背景

御社の業務上の課題と甲斐様のミッションを教えてください。

甲斐様:ブランドごとに利用していたシステムが違っていたという背景もあり、データを分析するための仕組みが分散していて、全社の数値が見えない環境となってしまっていることが課題でした。加えてシステムの老朽化によってシステム刷新も必要となっていたことから、新しいシステムへの移行を検討しておりました。そのなかで重視したことは、将来的には ――「セルフBI」と呼んでいるのですが―― 会社として分析力を上げていくために、ユーザーが自らデータ分析を実施できるようなプラットホームを構築したいということでした。そのビジョンとマッチしたためTableauを導入することとなりました。

Tableau構築プロジェクト

業務課題を解決するため、このプロジェクトではどのようなことを目的にすすめられたのでしょうか。

甲斐様:複数システムに分散している情報をTableauに集約する、というのが最優先課題でした。これまでは各担当者がそれぞれ必要なデータを探して編集して、といった煩雑な作業が発生してしまい、確認できるまでに少なくとも1~2日はかかっていました。このプロジェクトで複数システムデータを自動更新できるようにしたため、Tableau上でリアルタイムに近い形で情報を確認できる環境を構築できました。

また、まずは各ユーザーにダッシュボードを使ってもらわないといけないので、使ってもらいやすいビジュアルでユーザーに提供し、徐々にグラフィカルなダッシュボードを増やしていくという方針をとりました。昨年から二年ほどかけて推進してきたプラットホームの整備は一段落してきましたので、今後は数年かけて各ユーザーが必要なときに必要なデータを確認・分析できるような体制づくりをすすめていきます。

図:「日次売上レポート」ダッシュボードの一例

プロジェクトのなかで苦労したこと

プロジェクトのなかで苦労したことを教えてください。

榊原:データが膨大でとにかく苦労しました。

渕橋:データが膨大かつ複雑なぶん、いかに効率的にプロジェクトを推進していくか、という点が一貫して課題でした。プロジェクトの初期段階でデータマートの構造やシステム仕様の理解に時間をかけ、トライアルを重ね、ノウハウを積み上げてきました。プロジェクト後半になるにつれて、どんどん効率的に動けるようになってきましたね。プロジェクト初期と比べると、仮に同じ作業をするのでも1/3程度の時間でできるようになってきていますし、複雑な要件のダッシュボードも比較的短期間で構築できるようになっています。積み重ねた業務知識とノウハウのおかげだと思います。

渡邉:データソースを作成する部分でも苦労しました。ダッシュボードごとにチューニングが必要なので、それぞれで最適な構成を試行錯誤しながら模索してきました。

甲斐様:最初にダッシュボードの要望を出したときは、要望を入れすぎて難易度が高いかなと正直不安でした。最終的には要望を減らしていかないと構築が難しいかもしれないとも考え始めていましたね。ところが、最初の1~2週間くらいでイメージにぴったりのたたき台を用意してくれて、SIさんにこうした進め方をしてもらえるのであれば、妥協せずに要望も組み込んでいけると考えることができました。Tableauのプロジェクトだと、ウォーターフォール型の最初に要件をかっちり決めてしまう手法より、アジャイル型で柔軟に対応できるアプローチの方が向いていると思っていて、SIさんはアジャイル型で進めてくれたのも良かったです。

渕橋:アジャイル型のプロジェクトを進めるうえではコミュニケーションを最も大事にしています。管理者とだけコミュニケーションをとるのではなく、各メンバーとも会議体を設けるなど、情報をチームで共有できるような仕組作りを心がけています。

甲斐様:SIさんは風通しが良く、コミュニケーションをよくとって仕事をしてくれているなという感じがしています。

今後の展望

最後に、今後のTableau活用の展望をお聞かせください。

甲斐様:これから数年かけて「セルフBI」の実現に取り組んでまいります。「データカルチャーの醸成」とよく言いますが、自分たちでデータを分析できるような組織をつくっていかなければなりません。数値を見ることには慣れているものの、数値を可視化してはじめて見えるものにはまだまだ慣れていない部分もあるので、まずは使ってもらうハードルをいかに下げるか、ということが大事だと思っています。
今後はデータカルチャーの醸成に向け、ソリューションやサービスの適用も視野に取り組みを推進していく予定です。